冬の旅

 シューベルトの「冬の旅」ではありません。立原正秋の「冬の旅」です。
 わたし、基本的に本が大好きで、仕事の合間にも、文庫本を手にしてるんです。この頃はもっぱら一番好きな作家の藤沢周平作品(それも同じ作品)をずっと読んでいます。20年以上ずっと読んでいるので、たいがいの作品は諳んじることが出来るくらいなんですが、今日は久しぶりに本棚から別の本を取り出してみました。

 はまりました。厚さ2センチほどもある長編ですが、一気に読んでしまいました。

 「冬の旅」。2度も少年院に入ることになってしまった主人公の心の表現、それを取り巻く様々な人間模様。秋葉原をはじめとする凶悪な犯罪に対して、ワイドショーなどで語られる「何故なんでしょうねぇ」という専門家と称する訳の分からない人間の闊歩する不毛な内容の番組を見ているよりも、その犯罪の本質を考えるきっかけになるような気がします。

 この作品の主人公がもしワイドショーに取上げられたら、どんなコメントがなされるのか、そんなことを想像しながら立原正秋の世界にどっぷりと浸った至福の一日でした。

 「僕の内面の問題なんです」
 傍のものが分かるはずないんです。犯罪を犯した当の主人公はワイドショーのお祭り騒ぎをどう見ているんでしょうか。

COMMENTS

No title

対象はどうあれ、同じような境遇にあるものってあるんですね。わたしのギターは本当に全く陽の目を見ずに何処かへ行ッてしまいました。
立原正秋、是非読んでみてください。

No title

立原正秋の世界には若いころ、強く憧れ40歳過ぎたら子育ても一段落するだろう。そのときには!と、ばかりに全集を大枚叩いて購入。歳だけとって、まだ1冊も読んでいない。なんとなく、何方様のギターに似た・・・・・。あ、失礼。

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