生体の歪みを正す

私がこの世界に入って、大きな影響を受けた方はたくさんおられます。
鬼籍に入った方でも、野口晴哉氏(整体法)、増永静人氏(経絡指圧)、間中喜雄氏(東洋医学全般)等々。これらの方々は、書かれた書物から大きな影響を受け、整体法や経絡指圧は、私の大きなバックボーンになっています。

そして、今回ご紹介する方は、繰体法の橋本敬三氏です。 
医官として戦争に従軍。シベリアでの抑留生活を経て、仙台で90歳を過ぎるまで温古堂診療所で繰体法を中心として治療を行っていた方です。

この方はれっきとした医者ですが、手技療法に重きを置いて様々な内科的病変に対処していた方です。

その方によって書かれた論文等をすべて網羅したのがこの本です。
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 昭和62年に発行され、今は当然のごとく絶版でしょう。(と思っていましたが、ネットでみるとオンデマンド版が8000円くらいで入手できるようです)

内容を紹介することは出来ませんが、写真の赤い帯の裏側に書かれている文章をご紹介しましょう。

 異常感覚(愁訴)は運動器系統の歪みによって起こる。健康が傾斜して疾病にいたる順序は、まず感覚異常、次に機能障害、最後に器質破壊に到る。回復の場合も同じ順序に従う。
生体の歪みは息・食・動・想などの生活の営みが自然の法則に背反することから起こり、その程度により環境にたいする不適応が生ずる。生活相互と環境は同時相関しながら相補性にもなっている。したがって健康であるためには、生体の基礎構造とその運動の歪みのみならず、生活の誤りを正さねばならず、これは個人の責任に帰する。
 健康増進の論理は生命エネルギーの収支のバランスを以上の原則に合わせることである。医師はこのことのコンサルタント、または誘導者であるべきであり、医学者はそのメカニズムを解明する責任がある。


身体に最初に表れる異常感、普通は痛み、しびれなどですが、それが嵩じてくると、動かなくなってしまう。そしてその原因は、生活そのものにある、と言っています。
「なんでもいいから、今までしていたことの一つを代えてみて下さい」、と私はよく言いますが、それはこういうことなんですね。

お医者さんがやることは、生きるための指導をするものだと・・・、この辺り、結構深い意味があったりして・・・。

久しぶりに本棚から取り出して、パラパラとめくってみると、また新たな発見があったりするのです。

4月から始まる「健康雑学講座」。ただ治療法だけでなく、こういった本のことも紹介しながら、生き物って結構丈夫に出来ているんだ、と言うことを話していけたらいいなぁ、と思っています。
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