11時

 今年もあと1時間弱で終わります。ご家庭でのんびり紅白を見ている人、スキー場で仲間と酒を酌み交わしている人、実家でご両親と久しぶりの再会をしている人、いろんな大晦日を送っていることでしょう。

 つい先ほど、いつも治療にお見えになるMさんから電話がありました。「娘が急にひざが痛いと言い出して、寝ながら泣いています。どうすればいいんでしょう。痛み止めをあげてもいいんでしょうか。それから行くとしたら何科に行けばいいんでしょう」
 ほろ酔い気分がすっ飛びました。たぶん私のところに電話しても解決されるとは思っていないでしょう。それなのに晦日の11時に電話せずにいられない、その切羽詰った状況を思うと、自分が何も出来ないことを改めて思ってしまいます。

 「お母さんの手で、ひざを包み込むようにしてじっとしている、できれば5から10分位してみてください。薬については、立場上アドバイスは出来ませんが、緊急の場合は、仕方ないんじゃないでしょうか。普通は整形ですけど、状況が分からないから、ただ普通だったら整形が一番妥当かもしれません」と答えました。

 何を答えているんだろう。ただただご本人が回復することを祈りながら、今年も暮れていきます。Mさんの娘さんを含め、みんなが幸せな平成20年であることを。